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【Teacher】学生の自主性を尊重したい――好奇心旺盛な表現の専門家、大野琴絵が描く未来

国際学院埼玉短期大学の幼児保育学科講師、会計課主任を務める大野琴絵。2020年からはクラス担任として学生に寄り添う。造形、色彩の専門教育から会計事務まで広く業務をこなす彼女は、日々、何を考え「前進」しているのか。その実像に迫った。

好奇心が強く、何にでも挑戦した学生時代

彼女の生まれは埼玉県さいたま市。子どもの頃からマルチな才能を発揮していた。絵を描くのが好きで、学校やコンクールではたびたび表彰を受けた。誰とでも仲良くできる性格で、いつも友達に囲まれていた。好奇心旺盛でファッションやテレビゲームなどに興味を持ち、ピアノにも挑戦。小学校では金管バンドにも所属していた。中学ではバドミントン部に入部するなど、多方面に興味は尽きなかった。

都内の高校に進学。得意の似顔絵で皆を笑わせる、クラスのムードメーカーだった。一方で正義感も強く、弱い者いじめを許さない意志の固さを持っていた。軽音楽部に所属し、ベースギターを担当。文化祭のステージ上で演奏したことが今でも忘れられない思い出になっている。

大学ではデザインや商品企画について学び、NPO法人と共働でパッケージデザインの企画に取り組んだ。大学院では第9回ACジャパンCM学生賞優秀賞を受賞。独自の切り口とシンプルな表現が脚光を浴び、美術系大学に通う学生の数多くの作品を差し置いて受賞するという快挙を成し遂げた。

その後ホームページ制作会社に入社し、営業、企画、WEBデザインなどを経験し、国際学院埼玉短期大学へ。専門性を活かした造形・色彩の授業の他、会計事務など幅広い業務を担当。2020年からは幼児保育学科のクラス担任として学生指導を行っている。

学生のことを褒められると、自分のことのように嬉しい

国際学院埼玉短期大学の印象を聞いてみた。

「最初に驚いたのは、学生がみんな挨拶をしてくれることです。礼儀正しく、素直で、しっかりと教育が行き届いた大学なのだなと思いました。学校はアットホームな雰囲気ですね。実習訪問で関係の幼稚園や保育所に伺う機会があるのですが、本当によく学生のことを褒められます。自分のことのように嬉しいです。」

「最初のうちは私も学生と間違われていたんですけど。今は教員だって認識してもらえるようになりました」

『思いやり』の心を養い、グローバル化の進む世界で活躍してほしい

授業には様々な工夫を凝らしている。保育の造形Ⅱの授業ではテキストは市販のものではなく、自作のテキストを全員に配布する。コンセプトは「自分で作り上げる自分だけの教科書」。自分で文章を書き入れ、作品を貼り付けたりして、学生が世界にひとつだけのテキストを自分で作り上げることで、いつでも学び直せるようにしている。

色彩計画基礎の授業では理論だけに終始せず、五感に働きかけるような現場で役立つ実践的な教育を行っている。

彼女はよく学生に囲まれて楽しそうに話している。多忙を極める中でも話をしっかりと聞いている様子を見て、学生から人気がある理由がわかった気がした。

いつも何を考えて学生と接しているのか。そう聞いてみた。すると小さく首をかしげてから、話し始めた。

「学生の自主性を尊重すること、自分で考える力を引き出せるよう心がけています。相手の気持ちを思いやれる人になってほしい。国際学院埼玉短期大学の建学の精神は、誠実、研鑽、慈愛、信頼、和睦の五つです。その五つに共通することは『思いやり』なんだろうと。私は、そういうふうに解釈しています」

「グローバル化が進んでいることで、今後はいろいろな文化の人と接することになります。相手の立場や状況を自分で考える力を養って、目的にあった行動ができ、手をさしのべられるような人になってほしい。そして、卒業後も気軽に大学に遊びに来てくれると嬉しいです」